2016年11月25日金曜日

我が家の山野草 秋咲きスノードロップ(花)


秋咲きスノードロップ、小さく可愛らしい姿で咲き始めました。
今日のような天気の良い日は、一日中でも眺めていたい位ですね。


鉢のほぼ中央に植わっていた筈なのですが、分球によって端の方へ移動しているようです。
せっかく4本も咲くなら、鉢の中央に密集していた方が見栄えがしそうな気がします。




ところで、昨日は関東など広い範囲で記録的に早い降雪・積雪になりました。

我が家はありがたい事に暖地のため雪の影響もなくぬくぬくと過ごしていますが…

この秋咲きスノードロップのようにこんな遅い時期にのんびりと花を咲かせている植物は、冬の訪れが早い地方ではとても花を咲かせて子孫を残すどころではなくなりそうな気がします。

おまけに葉が出てくるのは花後すぐで、冬中青々と葉を茂らせているので、もし雪や霜、土壌の凍結などが激しい所では、とても生育できずに枯れてしまうのではないかとも思います。


この植物の故郷はきっと冬が穏やかで過ごしやすい気候なのでしょう。

2016年11月22日火曜日

我が家の山野草 秋咲きスノードロップ(蕾)



秋咲きのスノードロップの蕾が出てきました。

Galanthus elwesii var. monosticusと思われるものです。


2014年の春、ホームセンターで売られていた鉢植えの中から葉の感じが微妙に異なるものを見つけ、それを購入して育てたところ秋咲き種だったという幸運な出会いでした。



たった1球からスタートしたのですが、開花数は


2014年秋:1輪

2015年秋:2輪

2016年秋:4輪


と、着実に増えてきています。


球根の数も増えているはずなので、保険のためにも来年夏辺りそろそろ分球して別の鉢にも分けた方が良さそうです。

我が家の山野草 原種シクラメン・シリシウム


シクラメン・シリシウムです。

秋咲きの原種です。

花には蜂蜜のような甘い香りがあり、私個人的には大好きな花の香りの一つです。


昨秋の開花期に購入、夏越しには成功しましたが、どういう訳か花数は随分少なくなってしまいました。
入手時は花でびっしり覆われるほど咲いていたのですが。
肥培が足りなかったのでしょうか…。

我が家の山野草 コケナデシコ、タカネヒメキンバイ

今日はよく晴れて暖かく、外で動き回ると暑いほどでした。
外で植物の手入れをするのが辛くなっていくこの時期、こんな過ごしやすい日は貴重ですね。




コケナデシコです。
洋種の矮性のナデシコだと思うのですが正確な種名(学名)が分かりません。
コケナデシコで検索するとヒットするコケマンテマとは全くの別物のようです。

暑さ寒さ共に強く、とても強健で育てやすいもので、かなり適当な管理でも生きています。




おまけにコンパクトで多花性、花も可愛らしいと、良いこと尽くめという感じなのですが…名前さえ分かればな、というのが唯一残念なところでしょうか。

ナデシコ属は原種だけでも何百種類とあり、それに自然交雑種や園芸品種を含めるともう数え切れないほどの種類があります。このコケナデシコも似たようなものが沢山あり、本当は一体何なのか見当もつかない、といったところです。




タカネヒメキンバイです。
これも洋種のキジムシロ属の一種ですが、やはり正確な種名は不明です。
おそらくPotentilla crantziiiの矮性のタイプではないかと思うのですが、確証はありません。

こちらも極めて強健で、日当たりと風通し、水はけさえ良ければまず枯れない丈夫なものです。




ごく小型、多花性で花期は長く、花も可愛らしいという、これもコケナデシコと同じくとても優れた花です。


どちらも良い花でこれからも長く作っていきたいと思えるものですが、それだけに、素性の良く分からない適当な名前のみで流通していることが残念だなと感じます。

横文字の名前、そして洋種の山草というもの自体が山草趣味家の一部の層には受けが悪いというのは分かりますが、販売する側の責任として、せめて学名はきちんと明記して欲しいですね。

2016年11月12日土曜日

我が家の山野草 ハコネシダ


ハコネシダです。
鉢植えです。

栽培が難しいと言われていますが、私の所では特に変わった管理もしていませんが、たまたま強健な株だったのか環境が合っていたのかよく育ってくれています。


今の鉢に植え替えて2年になります。来年の春あたりそろそろ植え替え時でしょう。

我が家の山野草 ヒメマツムシソウ、ダイモンジソウ(赤花青軸)


矮性のマツムシソウとのこと。
今年に種子で入手したばかりのためまだ開花は見ていませんが、花茎10cm未満と矮性ながら花径4cmの大輪とのことで楽しみです。
 


上の写真の株の兄弟です。
葉の大きさや産毛の量など個体差があります。
根張りはかなり強く、これらビニールポット植えのものだけでなく上の鉢も底穴から根が伸びだしています。
大きめの鉢を使った方が良い植物なのかもしれません。






ダイモンジソウです。濃い目の赤花が咲きます。
パッと見ではごく普通の赤花のダイモンジソウという感じですが、この株は面白い特徴があり、それは濁りのない澄んだ青軸であることです。



濃色花のダイモンジソウでこのような青軸は珍しいのではないかと思います。

2016年11月11日金曜日

我が家の樹木 ノニレ、ブナ

庭のない我が家ですが、鉢植えでいくつかの樹木を育てています。
個人の家では持て余すような大木になる樹も多いのですが、これらがのびのび育つことが出来るような広い土地を持てたらなと夢想して楽しんでいます。



ノニレです。

ハルニレの実生苗ということで購入し育てていたのですが、樹が大きくなってきても葉は普通のハルニレよりもかなり小さいままで、これはどうもおかしいぞ、ということで調べてみたところ、どうやらハルニレではなくノニレのようでした。

葉の大きさは個体差や環境条件による違いも大きいので決め手ではありませんが…。

また、ハルニレは葉の基部が左右非対称なのが大きな特徴ですが、この樹はどの葉もほぼ左右対称になっています。

葉の鋸歯だけは、ノニレの特徴の鈍鋸歯とハルニレのような重鋸歯に見える葉が入り混じることからやや微妙です。


ハルニレが多く植わっている北海道の札幌市ではノニレもあちらこちらに植えられていました。
きちんとノニレという樹名板が付けられている場所もありましたが、樹皮はハルニレとそっくりで、葉もパッと見ではよく似ているので、混同されている場合もあるのではないかと思います。


ちなみに正真正銘のハルニレは後日入手できました。北海道のお店から購入した山野草の苗に種子が混入していたようで、それが発芽したものです。



ノニレは英名をシベリアンエルムというように、もともと北方系の樹木で、暑さは苦手のようです。

夏は葉焼けするので、綺麗に保つには遮光を行ったほうが良いかもしれません。
我が家では遮光無しで栽培していたところかなり葉焼けしました。

水を好む樹種でもあるようで、非常に水の吸い上げが激しく、夏にはあっという間に鉢がカラカラになってしまいます。昨年はそれでうっかり水切れさせてしまったため、今年は腰水を夏中続けたところ、なんとか水切れはさせずに済みました。

それでも葉焼けした葉が夏の終わり頃からどんどん落葉し、 これから紅葉を楽しめるはずの時期に寂しい姿で過ごすことになりました。
各枝にはかなり下の方から冬芽がびっしりと並んでおり、樹自体が衰弱しているわけではなさそうです。




ブナです。昨年に盆栽用の小さな実生苗を購入し今年の夏に今の鉢に植え付けました。

富士ブナということでごく小葉性です。
まだまだ小さな樹ですが、変な曲がりや癖などもなく、これから美しくなることが期待できそうだと感じます。
成長の遅い樹なのでじっくり付き合っていくことにしましょう。


ブナは北海道から鹿児島県まで広く分布していますが、南国では標高の高い場所に自生しています。
先日訪れた金剛山でも標高1,000mを超える山頂近くに林を作っていました。

と言う事は冷涼な気候を好む訳で、暑い平地の都市部では夏越し対策が必要になってくるようです。
この株も遮光せずにいたら葉先の焼けが大きく、そこへハダニの被害も加わって葉がとても汚くなってしまいました。

来年は少しでも夏を涼しく過ごさせ、葉を美しく保たせる工夫を試みていきたいと思います。

我が家の山野草 シクラメン・コウム(実生)


原種シクラメン・コウムの実生苗です。播種から足掛け3年、そろそろ早いものでは開花するかもしれないと期待しています。

母株は綺麗なライトピンクの花でしたが残念ながら枯れてしまい今はありません。
この子供たちはどんな花を咲かせてくれるのでしょうか。

葉の模様はいわゆるツリー模様(葉の中央にクリスマスツリーのような模様が浮かび上がる)がほとんどですが、そのツリーがまた一株ごとに違っていて個性的です。どっしりとしたツリーに細いツリー、山火事の後に立ち尽くす枯れ木のようなツリーなど。

葉の模様一つとってもこのようにバラエティに富んでいるので花の方も楽しみです。

我が家の水草 サンショウモ、リシア

我が家では睡蓮鉢で水草の栽培とメダカの飼育を楽しんでいます。

夏は水草も生き生きと茂り、メダカもどんどん繁殖して生命力に溢れているといった感じでしたが、ここ最近の冷え込みで、めっきり生き物たちの活動も鈍り、睡蓮鉢は静謐な雰囲気に包まれています。



この薄緑の楕円形の葉の浮草はサンショウモ。日本の在来種です。
驚いたことにシダ植物だそうです。見た目からは想像がつきませんね。

よく似た外来のオオサンショウモはよく育つとモコモコと盛り上がった立体的な形に変貌しますが、サンショウモは平べったいままです。

繁殖力は強く、放っておくと水面が全て覆われてしまうため、かなり間引きました。
高水温にも水質悪化にも強く生命力旺盛なのですが、野生では数が減って絶滅危惧種になっているとか…。

シダ植物ということで胞子ができるそうなのですが、それを水中にばら撒いた後は、本体の植物自体は冬に枯れてしまうそうです。その胞子が冬を越え、春に発芽してまた育っていくというサイクルだとか。

枯れたものをそのまま放置していればひとりでに育ってくれるようなものなのでしょうか?
入手はこの夏だったため、今後の様子は要観察です。





明るい黄緑の細いもの、リシアです。
この細い葉が枝分かれしながら絡まり合うように塊状になって増殖していきます。

これも繁殖力旺盛でかなり増えました。
ですがサンショウモよりも環境にはうるさいようで、合わない場所では藻に覆われたりしていつの間にか消えてなくなってしまいます。 

2016年11月9日水曜日

我が家の山野草 礼文産エゾイヌナズナ、ドラバ・クラッシフォリア、モーリシア・モナントス


礼文産エゾイヌナズナ、日本産のドラバです。白い花が多数咲きます。

開花苗で入手、夏を越して植え替えたものの、ひょろひょろと徒長し禿げ上がった茎が目立つ、なんとも美しくない姿になってしまいました。

来春以降に持ち直すことを期待していますが、場合によっては種子から仕立て直した方が良いかもしれません。



ドラバ・クラッシフォリア。北極圏に自生しているとか…。

いかにも暑さに弱そうですがどうなんでしょう?
この株は秋に入手したため、まだ我が家での夏越しの試練を経ていません。

黄色の花がとても美しいそうで、来春が楽しみです。




モーリシア・モナントス。アブラナ科の一属一種の植物。コルシカ島・サルディニア島産。

タンポポのようなロゼットを地際に張り付くように広げ、春に黄色い花をたくさん咲かせます。

非常に丈夫で育てやすく、かなりの猛暑でも全く弱る様子がありません。(逆に耐寒性がイマイチで、北海道などでは冬が越せない場合があるそうです)
なので夏越しも楽です。

入手から二年目になり、草姿もより締まったものになってきました。
  
この花はどういう訳か種子ができず、増やし方は挿し芽とのことです。 (海外サイトを見てもやはり種子ができないと書かれているものがありました。自家不和合性なのでしょうか?)

この株も幾つかの芽に分かれているので、そのうち挿し芽を試してみようかと思います。

我が家の山野草 イワデンダ、名前不明シダ、アジアンタム・ミクロフィラム、イブスキイシカグマ


長野県の山草店で購入のイワデンダです。
イワデンダにしてはずいぶん葉が小さく、また葉の白毛が目立ちます。

土が悪く、真夏の購入・植え替えだったため暑さでやられてしまうのではないかと気を揉みましたが、特に弱る様子もなくそのまま夏を越してくれました。



上のイワデンダと同じ店で購入の、名前の分からないシダです。
高山性のシダらしく、葉は大きくならず、細かい毛が多く生えています。
アオチャセンシダと似ているようですが…?
これも真夏の購入・植え替えでしたが無事に夏を越すことができました。



アジアンタム・ミクロフィラムです。
葉が細かい品種のアジアンタムで、普通のアジアンタムより繊細な姿をしています。

姿形だけでなく、性質も普通のものより繊細かも…。

夏の間は暑さと乾燥対策で日陰で腰水にしていたのですが、どうもそれが良くなかったようで、調子を崩しました。

今は明るい棚上に移して腰水をやめ、乾燥気味に管理していますが、徐々に新芽も出て回復しつつあるようです。



イブスキイシカグマ。

大きくなるシダですが、葉はとても繊細で優雅な印象です。

ある山草展でこれを出展したところ、「このシダは素心か?」と聞かれたことがあります。
素心なのかどうかは分かりませんが、全体が赤みのない新緑色一色で、確かに素心っぽい雰囲気はあるかなと思います。

強健で株のサイズもどんどん大きくなっているのですが、そろそろ鉢の大きさ的にも限界なので、来年の春あたり株分けでサイズを小さくしようかと思います。

我が家の山野草 チシマアサギリソウ、アルテミシア・ラゴプス


軽石鉢に植えているチシマアサギリソウです。
細かく切れ込んだ白い葉がとても繊細で綺麗です!

「チシマ」の付かない普通のアサギリソウも育てていますが、チシマの方が葉が細かく、葉の白さもより優れています。

とても丈夫ですが、この夏は少し遮光が強かったのと多湿気味だったために徒長してしまいました。
来年からはもう少し厳しく締めて育てていくことにしましょう。


アルテミシア・ラゴプスです。これも軽石鉢植えです。

アサギリソウやチシマアサギリソウと違って徒長しにくく姿がまとまるのですが、何年か栽培しているうちに、だんだんと葉の毛が薄くなって緑っぽくなってしまいました。

当初は↓のようにもっと真っ白でモコモコしていたのですが。



2016年11月7日月曜日

秋の金剛山へ

金剛山へ散策に行きました。
今回の目的は紅葉を見ることと、大阪府下では珍しいブナ林を見ることです。



南海難波で金剛山ハイキングきっぷを購入します。
これは、

・難波↔河内長野の切符が行きと帰りで一枚ずつ
・河内長野駅前のバス停↔金剛山登山口orロープウェイ前のバスの切符がこれも行きと帰りで一枚ずつ
・提示でロープウェイや近隣の食事処の値引き等の特典が受けられる総括券

これらがセットで付いてきます。単品でいちいち買うよりトータル割安になりますし手間もかからないので良かったです。





南海難波から高野線に乗って河内長野まで行き、河内長野の駅前から南海バスで金剛山ロープウェイ前まで。
バスから降りた瞬間、空気がおいしい!
近くには沢も流れており、辺りには涼しく湿気を帯びた爽やかな山の空気が満ちていました。
深呼吸すると身も心もリフレッシュできるような気になりますね。




そこから少し坂道を登り、ロープウェイ乗り場に到着です。
バス停の名前にはロープウェイ前とありますが、実際の乗り場までにはバス停から勾配のきつい坂道を結構歩く必要がありました。
早くも登山気分を味わうことになりました。
途中にはイチョウやメタセコイアなどの樹も植わっており、山の中のようでもまだまだ人里らしさが感じられます。



ロープウェイで山上までは6分ほど、ほんのあっという間に着いてしまいます。

山上の金剛山駅を出て少し歩くと早速ブナの大きな樹も見られ、さすがは標高が高い場所だなあと感心します。

そこからちはや園地を経て葛木神社へ行き、転法輪寺から南西側へ降りて新道のブナ林を観察し、それから金剛山駅へ引き返すというルートを歩きました。








とても大きく見事なブナが多く見られました。
雄大な樹姿と美しい黄葉は感動的でした。
純林というわけではなく、他の落葉樹や常緑樹などと一緒に林になっていましたが、この辺りの林でブナに勝る大きさに育っている樹は他に無いように思いました。








数は多くありませんが、ブナの実生の若木が育っている場所も何箇所か見つけることができました。






夕暮れ時の様子です。




帰り際、金剛山駅近くの展望台から。
こんな大迫力の美しい夕陽を見たのは初めてかもしれません。
最後に思わぬ光景を目にすることができ大満足の山歩きでした。




転法輪寺にあった「ひさご池」です。
太閤秀吉が参詣した際に掘った池とか。ということは400年以上の歴史があるということになりますね。


岸辺にクリンソウがポツポツと生えていました。
金剛山はクリンソウの名所でもあるそうですが、こんな所にも生えているんですね。
ロープウェイの千早駅(麓の駅)の入口の近くにも何株か生えていました。
クリンソウが見事なのはカトラ谷というルートらしく、今回は通っていません。
 
今度は開花期に足を運んでみたいですね。






正確な種名は分からないのですが、様々な葉模様のカンアオイが至る所に生えていました。



ミヤマカタバミも至る所にたくさん自生していました。

林だけではなく、地面を彩る山野草もさまざまな種類が見られるんですね。
季節を変えてまた足を運んでみたいと思います。